さぐりがき

据置ゲーの情熱を取り戻したい男のブログ

FGOボックスイベと映画感想。

(イベント終了一週間後だけど)ボックスイベお疲れ様でした〜〜〜〜。

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今回はどうにか251箱掘りました。全然モチベが続かなくて別ゲーばっかやってた気もしましたがまぁこんなもんでしょ。にしてもアルトリアが八面六臂の大活躍でしたね。配布星5鯖で交換しといてよかった〜〜〜〜〜。やっぱりFateといえばアルトリア、他の鯖とは年季が違う。撃ち漏らした敵をバスタークリ殴りで屠る姿はマジでゴリラだった。

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効率が2番目に良いクエは楽々システム周回出来るけど最高率クエはそこそこ工夫しないと倒せない調整は割と上手い落としどころって感じで良かったんじゃないかな。簡悔精神あふれてますけど自前キャストリアを要求されずに済むって意味じゃ優しいですよね。

それより未だにボックス一括開封種火スタックが存在しないのはいい加減なんとかしてほしい。5周年を迎えたソシャゲとは思えない体たらく、ディライトワークスの怠慢としか思えない。ずーっと指でポチポチポチポチポチポチしてましたが地味にボタンがちっこいのがまた曲者でマジで腱鞘炎になるかと思った。

 

今回も邦画チラホラ観てたんでその感想を。

 

のみとり侍

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主演阿部寛の時代劇でR-15作品。藩主に恥をかかせた腹いせに猫の蚤取り=男娼になることを命じられた侍の不器用だが誠実な生き様を描く。一言で表すなら軽快なポルノコメディ時代劇といった感じ。所々面白かったものの全体的にはイマイチ。

序盤は結構面白かったんですよ。開幕一番松重豊の調子をハズした素っ頓狂な歌が披露されるのはテンション上がりましたし、浮気防止で股間にうどん粉塗られた遊び人トヨエツが登場したり、最初の客であるメインヒロイン寺島しのぶにヘタクソとなじられた阿部寛が女の悦ばせ方をトヨエツから学ぶため出歯亀にいそしんだりと軽いジャブみたいな下ネタの応酬が続く。そしていざリベンジと再びコトに及べば肩をベロンと大きく舐め回す阿部寛が気合い入った表情を見せつけてくれて割と笑えました。こりゃ幸先良い出だしだなと期待値高めで観てみればそこから先があらぬ方向へ。

問題だったのは序盤の締めくくりであるリベンジのまぐわいのシーンで、阿部寛が直前に出歯亀した姿が想像となって表れたトヨエツと上半身を出した飛鳥凛、そして実際に励んでいる阿部・寺島が4人併せて身体を前後折り重なる形で幕を終えるのだが、それがどう頑張ってみても趣味の悪い4Pのようにしか見えずさすがに下品かつシュールでやりすぎ。少し顔が引きつってしまうほどだった。本作一二を争うインパクトあるシーンなのは確かだが、小中学生が笑う軽いジャブのような下ネタの後にいきなり本チャンを持ってくるのは明らかにお笑いのステップを踏み間違えていた。それ以後もお歯黒塗った山村紅葉とか面白いシーンは多かったものの、一度引いた笑いの熱を再び取り戻すのは思いのほか難しくそれまでのように純粋に笑えなくなってしまったのが残念。

他にも期待外れだったのが子供達に勉強を教える斎藤工の存在。彼が出てきた段階で観客の誰もが予想するであろう『もしかして彼も猫の蚤取りになって艶めいたご尊顔や肢体を惜しげもなく披露してくれるのでは?』という淡いスケベ心などどこ吹く風、マジで何もない。ネコに引っ掻かれて破傷風にかかり手術で痛がるだけ。

は?!!?!!?

いやいやいやいやいやいやいや、おかしくね?それじゃ斎藤をキャスティングした意味ないじゃん。もっと艶かしい昼顔見せるんじゃないのかよ。もしかしてそういう観客のスケベ心を狙い打ちしたミスリードだったりする?こういう明らかに観客の期待を煽っといてあえて外してくる逆張り精神ってのは非常によろしくないぞ。

ラストでまだ演技がいいところにも関わらず早々にクレジットが流れて役者の顔に被り演技の邪魔になっていたのも単純に不満で、何故幕引きを急いでしまったのかがよく分からない。トヨエツが記憶喪失になったシーンを事前にフリとしてちゃんと描写していれば記憶を取り戻す場面が映えるしもう一段力強いオチになったかも。

とまぁそんな肌に合わない演出が多かったもののちゃんと見どころもありました。劇中見せた寺島しのぶの艶めいた流し目は観ているこちらがコメディだと忘れるほどドキッとするほどの色気があり、惜しげもなく上半身をさらけ出す女優魂あふれる演技には「えっ、マジで胸見せちゃうの!?」と驚きましたし、切符のよい親分である風間杜夫のよく通る声で繰り出されるチャキチャキした演技も堂に入ってて見応えがあった。それにしても50才過ぎても色気ムンムンでそれがギャグとして成立してるトヨエツって凄いよな。

 

恋妻家宮本

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主演の夫役に阿部寛、妻役に天海祐希。ひょんなことから妻の離婚届を見つけてしまった夫が自分と妻、引いては生き方そのものを見つめ直す夫婦純愛物。電通東宝提携作品。ファミレスのデニーズが実名で登場。

個人的に阿部寛が演じることが多い(気がする)「えっ」て驚きや戸惑い顔、頼りない人物を演じる際お決まりの癖のついたヘンテコな髪型、物語全編で語られる雄弁なモノローグなどなど阿部寛成分盛りだくさんで面白かった。阿部ちゃん好きならオススメ。

教師としてそれほど有能でもなく生徒に好かれているわけでもない普通の主人公。人生も折り返しを過ぎてなんだかんだ平穏にやってこれて不満はないけど「ホントにこれでよかったのか」と自らの選択に漫然と疑問を抱く様には誰しも共感できると思う。本作随一の台詞である『正しさはぶつかるけど優しさはぶつからない』という言葉がまた良い台詞で家宝にしたいくらい刺さった言葉だった。いやもうこの台詞を聞くためだけに鑑賞してほしいくらいだよ。

監督・脚本を務める遊川和彦重松清の原作を映像化ということで、鑑賞前は流石に原作のない純と愛や○○妻みたいな風呂敷広げっぱなしにはならないだろうと思いつつも正直どこか訝しんでましたが、終わってみればそんな不安は杞憂そのもので大成功。基本コメディをベースに家庭・料理教室・学校と3つの場面をテンポ良く展開するため淀みなく流れるように観れたし、ここぞという具合に気持ち良く入るツッコミ演出が心地良い。主人公が何かを想像した際いちいち場面が切り替わるのではなく現実にヌッと現れるのもテンポ良い演出だった。女王の教室家政婦のミタなどいかにもガチガチなキャラクター然とした登場人物達が出てくるのかと少々身構えたりもしたものの、蓋を開ければ厳格な婆さんや委員長気質でやたら達観した女子中学生、几帳面なメガネ美人の菅野美穂やその夫佐藤二郎のコメディリリーフ全開な演技など確かにそれっぽい型にハマったキャラは多くいたものの決してクドくなりすぎずコメディとして上手く場を暖めてくれる丁度良い塩梅で楽しめました。

特にラストで紡がれる夫婦の語らいにたっぷり長尺を取ってくれたおかげでかなり満足度高め。じんわり心が暖かくなる恋愛物としてもしっかり期待に応えてくれた説得力ある〆だった。やっぱり基本的にはコメディなので良い雰囲気のシーンでも容赦なく降りかかるツッコミのおかげで甘ったるくなり過ぎないのも好き。口に出さなきゃ伝わらない不器用なすれ違いってのは鉄板ですけどやっぱり良いもんですね。エンディングはフィクションならではといった感じの王道演出ですがこういう大団円的な閉め方結構好きです。吉田拓郎の主題歌もしっかりハマってました。

本作にはキーアイテムとして料理が出てくるのもひとつの特徴なのだが、中学生男子が疎遠の母と心を通わすため作った不器用なお弁当とファミレスに出てくる既製品の料理、そのどちらにも優劣を付けず等価で描いているという点も見逃せない。手料理の方が上、みたいな安直な結論に逃げることなくどの料理にも作り手の想いがあるとしっかり描写している点も良かった。

原作小説が2013年なので被災地という単語の使われ方がほぼ福島限定を指す単語として使われていたのは時代を感じました。今や地震や台風豪雨で日本列島毎年どこかしら被災してる状況で一言で被災地といってもどこか伝わらないほどなので。こんな世の中だからこそ改めて『正しさはぶつかるけど優しさはぶつからない』って言葉を胸に刻みたいもんです。大事なことなので2回言いました。

 

妻は薔薇のように 家族はつらいよⅢ

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今時珍しい三世代同居家族を軸に描いたホームコメディ。家族はつらいよシリーズ3作目。ちなみに過去作は12共に視聴済。

1は熟年離婚がテーマのドタバタ劇で素直に面白かったんだけど、2はコメディとして見た場合ちょっとイマイチでしたね。高校の同級でスターだった旧友とバッタリ再会してみれば高齢になっても道路工事やってるなんて格差が丸々浮き彫りになるような設定で、久しぶりにたらふく飲んで楽しんだ翌日に誤嚥で亡くなるってのがまた地味にリアルな暗さで1のようなコメディを期待してた身としては期待外れ。蒼井優の家族に寝たきりのお婆ちゃんが登場したり元気な老人とそうじゃない老人がどこか対比的に見えてしまったのものめり込めなかった原因かも。ラストで棺桶に馬鹿みたいな量の銀杏ジャラジャラ入れるあたりはブラックユーモア溢れてて良かったんですけどね。

で、今回の3作目。イマイチだった。泥棒に入られへそくりを盗まれた夏川結衣が責任を感じで家出するという内容だけど、過去作でも賑やかし兼進行役でもあった夏川がいなくなるため動きの少ないやりとりが割とズルズル続くため退屈で眠気を誘う。なんのかんので主婦が一番頑張ってるというメッセージ性もどこか取ってつけた感があってネタ切れぽさを覚えてしまったのは僕だけでしょーか?

動きが少ないため書き言葉で作られた台詞群も過去作以上に違和感が目立つしどこか堅苦しい。個人的にはもっとら抜きい抜きしてくれたほうが好みですね。○○してるわなんて女性言葉はいくら役割語とはいえ現代劇にはそぐわないというか、何より演者が普段喋り慣れてない感じがして。夏川が家出したと聞いたときの吉行和子の台詞「アー大変だー」なんていちいち大変な時に大変だーなんて言わんでしょう。分かりやすさ優先なんでしょうけど。

橋爪功の疑り深い瞳にへそ曲がりで口を開けば減らず口を叩くいじわるじいさんぶりは健在、あれだけ一作目で離婚届を突きつけられて狼狽してたのに自分の息子のことになると途端にウキウキしだすのは見てて面白かった。泥棒が発覚したときの西村雅彦のネチネチした演技も見応えあり。でも少々劇伴が騒がしかった気がする、過去作もこんなもんだっけ?

 

南極料理人

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主演堺雅人。ペンギンもアザラシも風邪のウィルスだっていない、存在するのはオッサン8人という字面にすればとってもシュールな南極観測隊の共同生活を調理担当を主人公にユーモアたっぷりに描くお料理コメディ。

腹減ってる時は観賞厳禁と言っていいほど旨そうな料理のオンパレード。おにぎり、豚汁、中華にフレンチ終いにはギャグでしかない伊勢海老のエビフライと画面は賑やかそのもので観ていると普通に腹が減ってくる。極寒の地でアツアツの汁物食べて身も心も暖まって活力湧いてくる感じが容易に想像できるのが良かったです。個人的に冷えきった体にアツアツの料理食べるのを想像するとよだれじゃなくて鼻水垂れそうになるのは僕だけですかね?汚い話ですけど多分昔読んだ蟹工船にそんな描写があったのが妙に印象深くて忘れられないんですよね。

基本的にオッサン達が年甲斐もなくはしゃぐのを観て楽しむ映画で晴れた日にはどこまでも続く真っ白な大地で野球やったり裸になって記念撮影したりと男同士どこまでも馬鹿やってるのが面白い。オッサンが童心に帰ってはしゃいでるのが観たいというシュールだが確実に存在する需要を存分に満たしてくれました。

南極観測隊は言わば究極の単身赴任とでも呼ぶべき仕事で家族の反応も様々なのがまたツライところ。一年以上会えないというのに全然意に返さない妻もいれば離婚危機寸前だったりする者もいて、遠距離恋愛で浮気されたりと男達の悲哀が詰め込まれてるのがまた愛らしい。今や国民的俳優の堺雅人生瀬勝久を筆頭に擬似家族的な描き方がされており、古舘寛治ら脇を固める俳優陣のおふざけ具合も素直に笑えました。ただ後半になってくると皆髪伸び放題のヒゲモジャ姿になるので見分けが付きづらく愛嬌あるけどやや分かりづらかったかも。ついつい夜食のラーメンが我慢できないぬぼーっとしたきたろうの演技とか割と好き。

非日常の中の日常を描くことでありきたりな日常を見直すきっかけになるって意味でも素直に良い映画でした。

 

じゃあ今回はこの辺で。読んでいただきありがとうございました。