さぐりがき

据置ゲーの情熱を取り戻したい男のブログ

ハチャメチャガラメカアクション 『ラチェット&クランク THE GAME』 レビュー

前置き

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ついに発表されましたPS5。
近未来的なデザインに馬鹿デカそうな本体、ディスクレス版も発売予定。まぁ排熱・静音・安定性を重視してそうのは一安心だけど出回ってる予想比較画像見るとやっぱりデカい。あの立襟みたいなファン周りは空気の出入り口を作るためあえてあの構造なんでしょうね。

とにかく値段予想つかなくて不安。理想はサンキュッパ、予想としては6万、高けりゃお値段ハチマンエンと踏んでますがおいくら万円になるんでしょーか。頼むから少しでも安くしてちょ。

あとせめてボタンに色塗ってほしい。なんでかっていうとゲーム内のボタン表記に関わってくるから。咄嗟のQTEとか音ゲーとかだと色付いてる方が嬉しいし。でも既にゴッドオブウォーとかゲーム内のボタン表記が白黒なフラットデザインになってるゲームも多くて、SIEが力入れてるアクセシビリティ的にはそっちの方が見やすいのかな?

まあもうディスクレスどころかハードレスの時代に突入してますし結局ハードはハード、問題はどれだけ面白いソフトが出るかですよね。シンメトリーのほうがカッコいいけど多分ディスク版買うと思う。


で、併せて様々なソフトも発表されました。中でもこれ

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ラチェット&クランク
様々なワールドをロード無しで移動できそうで色合い的にも鮮やかで他のソフトと比べても目立ってていい感じでしたね。

そんなわけで今回は次世代機前に一応プレイしておこうとPS4ラチェクラをレビュー。

はじめに


開発はインソムニアックゲームズでシリーズ第1作目のリブートとなる。ジャンルはアクションでシリーズ初プレイ。映画も未視聴。プレイ時間は10時間ほどで難易度ノーマルでプレイしました。たしか2018年の後半くらいにフリプに来て「お、スパイディ作ったとこやん」とスパイダーマンクリア後にちょろっと遊んだものの、開始数十分でどこか地味な遊びづらさを嗅いでしまいすぐ積んでしまいました。

あらすじ



キャプテン・クォークに憧れる少年ラチェットは宇宙の平和を守るガラクチックレンジャーの入隊試験を受け合格するが、数々の不正や自分とキャラが被ってるという理由でキャプテン・クォーク直々に取り消され途方にくれていた。


そんななか空から一機の宇宙船が墜落する。中から現れたロボットは「BBBと呼ばれる男が数々の星を侵略している」と話す。ロボットにクランクと名付けたラチェットは銀河を救うべく旅立つのであった。

シナリオ


物語は収監中のキャプテン・クォークの回想という形で話が進んでいくため、ゲーム全体を通してキャプテンのメタなナレーションを聞きながら進んでいくのだがこれが結構面白い。ところどころブラックユーモアあふれる台詞など明らかに子供向けじゃないネタがふんだんに盛り込まれており、豪華声優陣によりフルローカライズされたキャラクター達はコミカルそのものでフフフと笑える。




しかしサブキャラ達は見るからに一筋縄ではいかないバタ臭い造形ばかりで物凄くクセが強いため受け入れづらいのが難点だ。

ファンの反発覚悟でリブートに併せてキャラデザをリファインしてもよかったのでは?

主人公のラチェットとクランクが親しみやすい外見なのが奇跡の出来に思える。もっとケモメカ寄りに統一したほうが人気でそう。


この左のやつのシワとかめっちゃキモい。本気でいいかげんにしてほしい。

物語進行はテンポがいい、というよりむしろ矢継ぎ早といってもいいほど駆け足でキャラの名前すらおぼつかないまま進む。明らかにシリーズ既プレイ者向け。 物語そのものは正道でボリュームもそれほど多くないため分かりやすいのがせめてもの救い。


物語後半でクランクがラチェットを含蓄のある言葉で慰めるなど一応見どころもあるのだが、性急な運びのせいでいまいち感情移入しづらい。オリジナル版ではもっと丁寧だったのだろうか。

システム




舞台となるのは複数の惑星。緑豊かな星やマグマ燃え盛る大地、排ガスにまみれ汚染されきった星などロケーションは様々。CG映画さながらなグラフィックが美しい。


ガラメカと呼ばれる多くのガジェットを駆使して攻略していく。銃やグレネードなどのスタンダードな武器はもちろんスナイパーライフルから火炎放射器まで多彩。照準をしっかり合わせずとも近づけばエイムアイストのおかげで雑に狙える。なにより木箱を壊したり敵を倒すことで通貨となるボルトがジャラジャラ大量にバラ撒かれるのが気持ちいい。

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ゴキゲンなダンスナンバーで範囲内の敵を踊らせるミラーボールピクセルに変えてしまう銃など変わり種も存在し、もはやガラメカは第3の主役といっていい。

しかしガジェットの数が多いため△ボタンで切り替える際L1R1でページ送りする必要があるのはストレス。せめて1ページに収めてほしかった。十字キーにショートカットを割り当てる操作が十字キーを押しながら右スティックで選択するのも最初は分かりづらく戸惑った。

ガラメカそれぞれに明確な用途はあるのだが、大量の武器が登場するため若干持て余し気味なのは否めない。


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武器以外にも水を移動させるポンプで仕掛けを解いたりジェットパックで空を飛んだり、レースやシューティングなどおもちゃ箱をひっくり返したようなバラエティに富んだミッションが詰め込まれており飽きが来ない。戦闘機の操作で上下リバースは設定できるのに左右リバースが無いのは不可解だが。


ガラメカをアップグレードする機能が存在する。敵からのドロップやマップで集めたラリタニウムを使いパネル解放していくのだが…

「こういうのって終盤までいけば大体8割くらい取れるもんだしテキトーでいいっしょ!?」

そう思って考え無しに解放していたがなんか全然足りない。甘かった。俺が悪かった。スキル振り直しは不可能で稼ぎプレイもしなかったので後半の戦闘が大変だった。でも計画性のない俺とスキル振り直しを用意しない開発者、悪さで言えば1:99だと思う。

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リトライポイントは豊富で何度も死ぬと敵の体力が低下する仕様のため大抵の敵はゴリ押せたとはいえ、開け方を誤ったおかげでボス戦などではだいぶキツい戦闘を強いられた。体力回復は自動ではなく弾薬同様ポップ形式のため回復するタイミングを誤ると普通に死ぬ。回避にあたるアクションはジャンプしかないため不意に被弾してしまう場面も多く、体力バーが画面上部で黄色なのも視認性が悪い。

戦闘以外でも序盤で水位が上昇するなか下水道脱出を図るシーンでは何度も死んだ。これ隠しルートあるんじゃねぇの?と疑ってしまい、ネットで隠しルート無いか探してしまったほど。こうした解法は分かってるのに何度もやられるパターンて疑心暗鬼に陥りやすく分からん殺しめいててストレス溜まりがち。結局隠しルートなんて無く単純にタイミングの問題、ギリギリまで進んでから潜らないと息が続かない調整が割とシビアだったというオチでした。

ゲームの締めくくりとなる武器を総動員して戦うことになるラスボスの第2形態戦ではやむなくイージーに変更するはめに。くやしい。もっとサブクエとか稼ぎとかやればよかったかな。

まとめ

正直全年齢向けだと軽くナメてかかったら意外と歯応えがありました。ガラメカを成長させることで効果時間が伸びたり銃を3方向に撃てるなど見た目も性能も派手になっていく。 新メカを集める序盤よりゲーム後半育てた武器で文字通りやりたい放題暴れ回れるのが楽しい。ハチャメチャドンパチできる頃になると既にゲームも終盤に差し掛かりすぐにフィナーレを迎えてしまうので、もっとドッカンドッカンやりたかったくらいだ。何事も腹八分目、物足りないくらいが丁度いいということだろうか?

…しかし、全体的に細かなケアレスミスとも呼ぶべき小さな遊びづらさを感じることも多く、割と小石に蹴つまずくような小さなストレスを抱えたまま遊ぶのは煩わしい。ボリューム自体が短めなのは全然構わないのだが、ボリュームが短いゆえ細かい粗に慣れることなくクリアしてしまった印象が強い。そのため文章にするとどうしても愚痴が多くなる。

昔嗅いだ遊びづらさは当たってたというか、いくつかの要素が共通しており本作のシステム的な諸々を改善したのが傑作スパイディだと実感する部分も多く、発売時系列通りこちらを先に遊んでいれば評価が変わったかもな〜ってのは割と運否天賦な巡り合わせではあります。
多彩な要素を詰め込んだのはいいが地味に磨き残しが気になる出来。総じてふつうに面白いといったところだがもっと気兼ねなくアクションに没頭したかった。

まぁフリプだしラスアス2までの繋ぎのつもりで遊んだため良い暇つぶしにはなりました。本作の持つ戦闘の爽快感やワチャワチャした感じがPS5でさらにブラッシュアップされることを思えば素直に続編に期待したいですね。


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以上、読んで頂きありがとうございました。