さぐりがき

据置ゲーの情熱を取り戻したい男のブログ

『ラスアス』 ネタバレ感想

※ネタバレ注意。

なんか最初はレビューのほうに後半の展開についてボカして書いたんですけど、それでもやっぱネタバレっぽいので削除してこちらにサクッと書きました。毎回毎回加筆修正ばかりしてる気がする。まぁ文章ってナマモノだしそこは許して。


sagurigaki.hatenablog.com
前回のレビューはこちら。




さっそく本題へ。終盤は驚きに満ちてましたね〜。


上から落ちてコンクリの鉄棒が背中からブスッと貫通ギャア!生々しい描写に思わず目を覆っちゃいました。マジで痛そう。無理。これは無理。

こんなん100%死ぬやん!って思いましたがエリーの懸命な看病あって無事回復。その辺の顛末はDLCで描かれました。痛々しいのは嫌だけど不慣れなエリーが傷口を縫う白熱のシーンとかあってもよかったかもな〜なんて思ったり。
てかどれほど看病しようと普通は死ぬ傷の深さなんだけどさすがはジョエル、生命力が違う。



冬になりエリーを操作できるのは明らかなサプライズ。開発者のどうだ驚いたろ?みたいなニヤニヤ顔が目に浮かびます。



ここで共闘してちょっといい感じじゃんこのオッサンと最初に思わせといて…


この顔。

音楽と相まっておどろおどろしさに包まれてましたねこのシーン。まぁこんな口髭モッサリ生やしてる時点で最初から胡散臭いんですけど。(偏見)



で、このステージ。割と死にました。これまでより地味に強いAI。ラスボスのいない本作において実質的なラスボス的立ち位置のデビット。こうしたイベント戦的一騎討ちって最後に持ってくるのが常道ですがラスアスではここくらいしかないのが意外でした。


何度も何度もナイフを突き立て生き延びたエリー。恐怖で放心状態、返り血浴びて血みどろ。これだけ虚な表情をしてるのに続編で何の躊躇いもなく人を殺す殺人鬼に変貌する理由がめちゃくちゃ気になりますね。おそらく故郷を焼かれたとかそんなんでしょうけど。




そして季節は流れ春、ジョエルをプレイしてなんやかんやで軍の目を掻い潜り手術室にたどり着いた瞬間、僕が思ったことはただひとつ。


「あ、急いで殺さなきゃ。」


撃った。躊躇なく撃った。綺麗にヘッドショット3発で仕留めた。さすが俺。その時は単に夢中だったのですが今になって考えてみると無抵抗の人を撃ち殺すってフィクションとはいえ結構コワイ。

エリーを救うか、世界を救うか。よくあるJRPGなんかだと「どっちも選べないから両方救うぜ」とか「ヒロイン救ったらなんか知らんけどオマケで世界救えたわ」みたいなご都合主義的ハッピーエンドになるやつです。テイルズオブシンフォニアのロイドよろしく「目の前の人間も救えなくて世界再生なんてやれるかよ」みたいな熱血王道も好きですが、ラスアスの物語のトーンには似合わない。むしろひとりの少女と世界を天秤にかけるほど都合の良いワクチンなんて出来るワケねーだろ、だったら医者撃ち殺してでもエリー救ったるぜって気持ちになってました。だってマーリーン信用できないし。

ふたつの選択肢がありつつもあえてエリーを救う選択肢だけを描いた割り切り方。他のメディアより当事者意識が強いゲームだからこそ世界を置き去りにしてもエリーを救うことに違和感がない。まぁ似たような選択を迫られるライフイズストレンジみたいなマルチエンド形式にしてもそれはそれで傑作として受け入れられたかも知れませんが、それだとジョエルの覚悟が人によって違っちゃいますもんね。ひとつのドラマを描き切るのが狙いだからこそ焦点を絞ったのでしょう。なんにせよマジでジョエルと一心同体でした。撃ち殺すのに全然躊躇いも違和感も無かったですもん。



マーリーンをプレイヤー自らトドメを刺せないのも意外。普通のゲームならここでラスボス戦が始まりそうなものですが、スパッとムービー流して終わり。「ゲームのクライマックスは強敵で締める」というこれまでのゲームの文法を無視したからこそ、ゲームでしか体験できない深い没入感が伴う。しかも帰路の途中の回想として描くことで既に終わったことだとジョエルの覚悟の印象を強めています。


そしてエピローグ。

先ほどまでジョエルの視点だったのが今度はエリーの視点に移り変わる。
感染が進み、いずれ死ぬことは自分でも分かっている。けど生き延びてしまった。自責の念にかられサバイバーズギルドに苛まれるエリー。


そしておそらくここが二人の人生の分岐点。プレイヤーは全てを知っているからこそエリーの疑う心、ジョエルの嘘を貫き通すと決めた覚悟も理解できる。おそらく最初は「本当のことを教えて」と問いかけるつもりだったのかも知れませんが「誓って」と強要してるのでやや解釈が難しい。少し噛み合わない会話になってるのがまたリアル。まあ基本的にはエリーの優しさですよね。世界を救わなかった咎を私も背負いたいっていう。起きてしまったことは覆せないからこそ誓えと。

わかった。

ジョエルの誓いに一言そう呟いた彼女。ジョエルの嘘には明らかに気付いているけど、その覚悟の重さを知るからこそ呑み込む。事実に対してのわかったではなく、覚悟に対してのわかった。いやーこういう演出沁みますね。目線の揺れ方もリアルだし。



にしてもジョエルのこの台詞、続編で人殺しまくることになるエリーを知っているとだいぶ違った意味に見えてきますね。戦う目的を見つけろとは言ったがまさか復讐に身をやつすことになるなんてこの時ジョエルは思いもしなかったでしょう。おそらく続編でこの台詞に対する言及とかありそう。これ喋ってる時に娘の形見の時計を撫でたり演出細かいよなぁ。


DLCもやりました。エリーが同性愛者で恋人が黒人というポリコレにゴリゴリ配慮してるのは火を見るより明らかでしたが、そっかー配慮してんだなぁーと思ったくらい。おそらくラスアス2のPVに出てきたエリーの恋人らしき人物が殺されて復讐に人生を捧げる展開になりそう。このDLCやってるか否かで続編の受け止め方も結構変わってきそうなのでプレイしてない人は今からでも遊んだほうがいいよマジで。

開発秘話も観ましたがジョエル役を演じたトロイ・ベイカー氏がFFのキャラみたいって言われてるの笑いました。身長191cmのマジで男前。デスストにも俳優として出演してましたけどあっちはしょっぱい役どころでした。にしても向こうはモーキャプと声の演技する人が一緒ってのが凄いよね。これってノーティだけのやり方なのかな?



とまあ色々そんな訳で、いやー面白かった。ラスアス2プレイ前に遊ぶことが出来てホントによかった。ゾンビで怖そうだからって食わず嫌いしないでよかったです。ラスアス2早くやりてー。PV見た感じ、人によっては心臓止まりそうなほどめちゃくちゃグロいけど多分楽しめるっしょ。なんかエリーは復讐の果てに死にそうな気がする。開発自らラスアス1以上に賛否両論あるものになると公言してますしどんな結末が待ち受けるのでしょうか。

そういえば発売日に被ってるグラブルの火古戦場は多分45箱でストップすると思う。今回はラスアス2に超積極的になりたい。



それじゃあ今回はここまで。
以上、読んで頂きありがとうございました。