さぐりがき

据置ゲーの情熱を取り戻したい男のブログ

チョコボ頭と暴走サングラス『FF7 リメイク 体験版』感想


ついにFF7Rの体験版が配信されました。先日NHKで放送されたFF大投票で堂々2位を獲得したFF7のリメイク作です。
内容は壱番魔晄炉潜入からガードスコーピオンを倒し脱出するまで。ちなみにオリジナルであるPSのFF7はプレイ済。





エアリスからミッドガル全景へ徐々に移り変わるOPムービーも綺麗になりました。いやーゲームって進化しましたねぇ。


イケメン。

目次

戦闘


□ボタンで通常攻撃。連打でザクザク切り刻むもよし長押しで回転斬りを繰り出すもよし。敵と離れていても自動追尾で攻撃してくれるのでサクサク敵を倒せます。空中にいる敵も自動でジャンプして攻撃してくれる親切さ。

しかしボタン連打すると肝心の攻撃モーションが重いというかやや固い印象を受けました。まぁ純粋なアクションではないですし全体のゲームスピードを考えればこんなものでしょうか。長押しの回転斬りは広範囲技で連打する必要もないし楽なので、雑魚相手にはこちらを多用することになるかも。




○ボタンを押せば周囲の時間がスローになるウェイトモードを発動可能。攻撃やガードで溜めたATBゲージを消費してアビリティやアイテム、魔法などのコマンドをじっくり吟味して使用できます。L1とボタン同時押しのショートカットキーを使えば時間をスローにすることなくアクションゲームさながらな戦い方も可能。このATBゲージを攻撃に使うか回復に使うかの判断がコマンドRPGめいた戦略性があり意外と面白い。まだ序盤も序盤なので少ない手札をいかに切るか選択の妙を要求されます。素早い戦闘兵には魔法が有効だったり使いどころが肝心です。しかしショートカットに割り振れるのが4種類のみってのはやや少ない気がしますね。

△ボタンで固有アビリティ発動。クラウドは攻守バランスの良いアサルトモードと移動は遅いが与ダメージの多いブレイブモードに切り替え可能。ブレイブモード時は近接攻撃ガードでオートカウンターしてくれるので楽ちん。


キャラ切り替えは十字キー。バレットは□ボタンでガトリングをダダダダダッでぶっ放します。



リミットゲージを溜めて強力な凶斬り。クラウドといえばやっぱりコレ。



敵はHPの他にバーストゲージを持っており、体勢を崩したヒート状態時に弱点を叩き込むことでグッとバーストさせやすくなります。バーストさせたら大ダメージを与えるチャンス。一心不乱にタコ殴れ。


完全なアクション特化ではなく、思ったよりコマンド寄りな操作方式でした。アクション:コマンドが6:4といった感じ。慣れるとコマンドRPGめいたATBゲージ管理に常に気を配りながら戦うのはなかなか面白い反面、画面右下のゲージが気になってアクションに完全に集中できないもどかしさも抱えている気もします。良く言えばハイブリッド、悪く言えばどっちつかず。特に攻撃キャンセルできず回避やガードの出も遅いのは難点で結局攻撃一辺倒になりがち。ショートカットキーではなく○ボタンを押してしまい逐一コマンド選択してるうちはテンポも悪く、早く慣れないといけません。まぁ攻撃ボタン連打してるだけで勝手にATBゲージ溜まってるので慣れればけっこう楽に戦えるだろうし、成長してゲージの数が増えればまたいろんな戦略が楽しめそうです。




ボスであるガードスコーピオンには中々ダメージが通りづらく、バーストしてコカすためには何度も攻撃を繰り返す必要があり少々ダレ気味。ギミックもここぞとばかりに都合よく降ってくる廃材を使ってレーザーから身を隠すくらいで単調。戦闘中も細かいカットシーンを見せられるのは煩わしい。まぁ基本ボタン連打でもきちんとHP管理さえしていればノーマル初見で倒せました。

とりあえず体験版2周したんですけど、敵のHP上に表示される技名の確認も意外と重要な感じ。けどやっぱり防御や回避が使いづらく攻撃を直に喰らって結局ポーションガブ飲み、ボスがデカいから技名が見づらいことも多いんですよね。近接攻撃叩き込んでる時に電撃放ってきそうだから咄嗟に回避しても、そもそもの回避距離が短いので攻撃範囲から抜け出せずビリビリ食らっちゃいます。うーん。もっとターン制であることを意識してプレイしたほうがいいのかもしれません。


まぁ体験版はまだ選択肢の少ない最序盤。ゲームが進行して新アビリティやマテリアなどの要素が解放されるともっと敵を倒しやすくテンポ良くなると思うのでバランスに関しては心配してません。RPGってのは序盤が一番キツいですからね。


ほか戦闘で気になった部分

ロックオンが地味に使いづらい。R3押し込みで固定、左右でタゲ切り替えなんですけどなんか振り回される感じ。この方法って他のゲームでも使いづらい印象があります。狭いロケーションでカメラが近く敵の動きも素早いからという理由もありそうです。追従しない設定にもできますがそれってロックオンなのって感じですし。ウェイトモードで敵選択でき通常攻撃が吸い付くのでどうにかなるものの、もっと使いやすくしてほしいですね。

キャラ切り替えとショートカットキーは逆の方がいいかな。十字キーでコマンドショトカ、L1+各ボタンでキャラ切り替えの方が好み。

雑魚がバーストして地面に無防備に横たわるとどうしてもアクションゲーらしく一撃でトドメを刺したくなる。にも関わらず長々と攻撃してHPを削る必要があるのは面倒。


雑魚である戦闘兵を倒すとライフストリームよろしく緑の光で星に還る演出は良い。しかしスイーパーなどの機械型の雑魚を倒したあとの爆発エフェクトが平面的で地味にショボいのが残念。

オプションで画面揺れをオフに出来るもののモーションブラーもオフにしたい。



演出



モブキャラも綺麗になってますな。

ジェシーポニテ美人です。体験版のヒロイン。


誰だっけこいつら。しょーじきモブといいグラが別人レベルに変わりすぎて覚えてないよ。





バレットがとにかくやべぇ。やべぇけど面白い!!やばいから面白い!!

ひとり舞い上がって明らかにクスリやってんじゃねーかと疑うレベル。

爆破テロ実行中でめちゃくちゃハイテンションになっているとはいえ、なにかとクラウドに突っかかる。終始イライラしてるし明らかにテロを起こす自分に酔っておりやたら芝居がかったご高説まで説く始末。オリジナル版プレイ済みでもその仰々しい動きと声のおかげでだいぶ新鮮な驚きを感じました。

そんな様子を見たクラウドジェシーはふたりで顔を見合わせたり、バレットのズレたテンションは作中でも過剰なものとして表現されシリアスな笑いを誘うある意味コメディリリーフな役どころ。明らかに面白黒人枠。
のちに自分のしでかした事の重大さを深く反省するからこその演出なのでワハハと笑って見ていられるとはいえ、このイキりっぷりは果たしてどこまで続くのか見ものです。


イキりすぎてレーザー食らってるのはアホ。


お前何歳だと問われてクラスファーストだと答えるとぼけたクラウドクラウドといえばすっかりクールキャラ代表みたいなイメージがありますが、本作ではこうしたヌケた一面を全編に渡り強調することで彼の出自に繋げる意図があるのでしょう。
ただ僕はE3 2015のPVでの頬のコケた病人めいたクラウドも好きだったので、今にして思えばアレなんだったのよって感じではあります。まぁスクエニが開発序盤のコンセプトムービーをティザーとして発表するのはいつもの話なので今更ですが。


作中に出てくる電子端末もPHSじゃないんだなあ。スマホだよスマホ。そういえば本編2年後のFF7ACではクラウドガラケー使ってましたね。懐かし。


他に気になるところ

道中に落ちてる箱を壊す際の剣の挙動がモッサリ。

移動中戦闘中問わずとにかくキャラが喋る喋る。クラウドとバレットの掛け合いで敵に有効な弱点を教えてくれたり攻略に有用なものも。しかし一部の台詞は字幕が表示されないのがやや不便。文字は大きく読みやすいだけにアプデで字幕を表示してもらいたい。




ゲーム開始すぐの導入とはいえ基本一本道。行けない部分もありました。カットシーンをただ眺めている時間も長くそこまでの自由度は無いように感じました。あのミッドガルをどこまで作り込んでいるのか気になります。ロード無しで駆け回れるのが理想だけどロードあるでしょうし。シナリオ上通行できない部分とか多そう。ちょっと不安。



崩れそうな足場からピョーンって凄いジャンプからの


シュタッ!!とかっこよく着地。

さすがにこのシーンはぶっ飛びすぎてどこか冷めてしまった。人並外れた強さの表現というより単純に物理法則を無視した雑な演出にしか見えなかったのが残念。グラがフォトリアル寄りになった分こうした違和感にも気を使ってほしい。


でもそのあとジェシーにさっすが〜って褒められてフッて笑うカッコつけクラウドが見られるのは好き。イケメン。にしてもジャンプ中の画像シュールだね。

製品版にユフィが出ないのはありえない。ウボァ。

まとめ

発表から5年。なんだかんだ言われつつ今世代の水準まで仕上げてきたなという印象です。グラは綺麗ですがオプションで明度を最大まで上げると陰影が薄くなり魔法が解けてしまうのでデフォルト安定ですね。
ATBゲージをやりくりするコマンドとアクションが融合した戦闘は「あれ、意外と面白いんじゃね?」といった印象。けれども遊ぶうちにもっと普通のアクションとして楽しみたい欲がふつふつと湧いてきたのでどこまで自分に合うのか気がかりではあります。特に攻撃キャンセルできないのは残念。ゲージを何に使うかあれこれ考えるのは面白そうな匂いがしますがアクションの建て付けはいまひとつ、総合すると割と遊べて無難に面白い感じ。まぁ製品版はアプデでもっと遊びやすくなるし、多彩なプレイが楽しめることでしょう。
オリジナル版を膨らませ再構成したシナリオも見どころ。アバランチの仕掛けた爆弾の威力は小規模で神羅が魔晄炉を破壊したことになっているのはおそらく主人公側を完全な悪として描かず正当性の余地を残したためでしょう。こうしたアレンジが物語にどれほど食い込んでくるのか楽しみです。おそらくエアリス生存(復活)ルートは確定だと思う。ティファ・エアリス・ユフィの3人死んでポッと出の新ヒロイン登場とかの超展開も一応覚悟してる。冗談だけど。
音楽も聴き馴染みある曲がシームレスに場を盛り上げテンション上がります。


しかしひとつ留意しなければいけないことが。
本作は分作です。しかも何作で終了するのか明言されていません。
シナリオはミッドガル脱出まで。これが一番のネック。 はたしてこの調子だと3部作なのか6部作なのか。本作だけでも満足できるボリュームだと開発陣から明言されているものの、終わるまで何年かかるか分からないというのはさすがに厳しい。大体開発者ですらいつ終わるのか分からないとかマジかよ。それでも分からないなりにせめてタイトルにvol.1とでも明記して分作だと分かりやすくするべきでしょう。このままだと知らずに買う人も多そうです。
この分作という事実が個人的に重くどうしても製品版の評価が一段階下がる要因になってしまう気がする。続編を遊ぶ際にどこまでモチベーションが残っているのかも不安です。分作である以上はほぼ全ての要素をしっかり引き継げることを望みます。
本作のアセットを使い回せば次を早く開発できるとも思えません。なぜならPS5に世代交代したらまたクオリティアップして発売まで多大な時間がかかりそうなので。ホントに終わるんかなぁ。妙に駆け足展開で雑な締め方されたら激萎えするのでそういうのはやめてほしい。頼むぞスクエニ

とにもかくにも今年一番の和ゲー注目作といっても過言ではない本作。発売まであと一ヶ月ほど。なんだかんだ楽しみなので期待しながら待ちましょう。
以上読んで頂きありがとうございました。



最後にツーショット。クラウドの顔。








余談

これは完全に余談なので色々適当に聞いてほしいんですけど、キャストがFF7ACからほぼ変わってないのが意外でした。なぜ意外かというと、よくあるじゃないですか、アニメとかで10年ぶりに新シリーズ始まってみたらキャスト一新されてました的なやつ。もしかしたらFF7Rもそんな風に変えてくるのかなと思っていたので。今回多くの主要キャストはオファーでしょうし、アニメとゲームじゃ違うんでしょうねきっと。まぁよく考えればFF7本編こそ20年以上昔ですけどディシディアやらなんやら継続的に出てるわけでわざわざ変える必要もないですしね。レッドⅩⅢは変わってるっぽいですがこちらは元々友情出演でしたししょうがないんでしょう。

で、本題なんですけど。ティファの声が不安です。PV一回さらっと見たきりでディシディアもやってないので今どんな感じに演技してるのは分からないんですが。さっきからやたらFF7ACを多く引き合いに出していることからもわかる通り、その辺で止まっちゃってるんですよ僕。ティファがクラウドに語りかける「私達思い出に負けたの?」って印象的な台詞がまあまあ棒だったので、ずっとそのイメージのままなのです。もっと言ってしまえばレノとかエアリスも個人的に未だにちょっとイメージ違うかなぁ〜って感じなんですけどそこはまぁほらとりあえず演技に関しては問題ないでしょう。この体験版に出てくるバレットも、FF7ACの時は出番も少なくさほど違和感はなかったのですが今回大量に台詞を聞くともっと声質の低いほうが好みでしたね。けれどめっちゃコミカルに楽しそうに演じてたのですごくよかったです。ただティファはなぁ。ある意味FFを象徴するキャラクターでもあるので棒読みじゃないことを祈ります。

良かった演技に言及するならまだしも、十数年前の作品引き合いに出してCVの不安を言うっていくらなんでも自分で書いてて割とキモいし自重したかったのですがどうしても発売前の今不安を吐露しておきたかった。そんだけ。まぁ多分なんだかんだで大丈夫でしょう。